初心者のアコースティックギターはどう選ぶ?形状・弦高・予算・試奏のポイント

ボディ形状でどう違う?

初心者向けとしてよく挙がるのは、ドレッドノートとフォークの2タイプです。ドレッドノートは大きめでくびれが浅く、音量と低音が豊かなため、コード弾きに向くとされます。フォークタイプは一回り小さくくびれが深めで、抱えやすく、小柄な方や指弾き、自宅練習に向くといわれます。さらに大きいジャンボ(ラージ)タイプは、豊かな低音とパワフルな音が特徴です。体格や弾き方で合うサイズは人によって異なります。最初の1本は、極端に大きなものよりも、抱えて無理なく弾ける大きさを優先すると続けやすいといわれます。

弦高とネックの握りやすさ

弦高とは、弦とフレットの隙間の高さです。一般に、高すぎると押さえるのに力が要り、指が痛くなりやすいといわれます。反対に低すぎると、弦がフレットに触れてビビリが出やすくなります。調整で変わる場合もあるため、気になれば店員に相談しましょう。

ネックは細めだと握りやすいとされ、手が小さい方や女性には細め、手が大きい方には太めが案内されることが多いようです。ただし、実際の握りやすさは手の大きさや指の長さで変わるため、数値より握った感触を優先してください。親指を無理なく添えられ、指先が弦に届くかどうかが一つの目安です。

ボディの大きさを確かめる手順

サイズの合う合わないは、数字よりも構えたときの感覚で分かります。次の順に確かめてみましょう。

  1. 椅子に座り、ギターを太ももにのせて構えます。
  2. 弦を弾く側の腕をボディの上にのせ、肩や腕に無理な力が入っていないかを見ます。
  3. 弦を押さえる側の手をネックに添え、肘や手首が窮屈になっていないかを見ます。
  4. 弦をゆっくり下に弾き、手の動きに無理がないかを確かめます。
  5. ほかのサイズのギターでも同じ動きを試し、楽に感じるほうを選びます。

音の違いは木材でも変わる

ボディの形だけでなく、使われている木材でも音の傾向は変わるとされます。表板(トップ)では、スプルースは落ち着いた定番の音、シダーは柔らかく甘めの音といわれます。側板・裏板では、ローズウッドは低音から高音までバランスがよく、マホガニーは温かみのある音と説明されることが多いようです。初心者のうちは細かな違いが分かりにくいので、あまり気にしすぎず、弾いて好きだと感じるかを優先しましょう。

予算の考え方

目安は店や記事によって幅があります。1〜3万円台は気軽に始めたい人向け、3〜6万円台で演奏性や耐久性が上がる、6万円台以降で表板が一枚板の単板モデルが増えるという解説があります。一方、数万円台から勧める店舗もあります。

単板は板がよく振動して響きがよく、合板は価格が低く耐久性に優れるといわれます。価格帯の区切りは店や時期で変わるため、最新の価格は店頭や公式の案内で確認してください。予算は本体だけでなく、チューナーやケースなどの小物も含めて考え、初心者セットの内容も確認しましょう。高価なほど必ず良いとは限らず、無理なく続けられる価格とのバランスが大切です。名の知れたメーカーの製品を選ぶと安心という意見もあります。

試奏のチェックポイント

  1. 座って抱え、ボディが大きすぎたり厚すぎたりしないか確かめます。
  2. ネックを握り、親指と指先が無理なく届くか見ます。
  3. 低いフレットを押さえ、力を入れすぎずに音が出るか、ビビリがないかを確認します。
  4. コードを数種類鳴らし、音を気に入るか確かめます。見た目の好みも大切です。

価格とサイズが合っても、音が気に入らないと飽きやすいといわれます。可能なら楽器店で実際に触れて選びましょう。店員さんには、弾きたいジャンルや手の大きさ、予算を伝えると候補を絞りやすくなります。気になる点は遠慮なく質問し、調整やアフターサービスの内容も確認しておくと安心です。試奏で指先が痛くなったり、手首に負担を感じたりしたら休み、無理をしないでください。

参照:島村楽器「アコースティックギターの選び方講座!【初心者必見!失敗しない入門ガイド】」

参照:島村楽器「【初心者必見】アコースティックギターの選び方」

参照:@DIME「予算別にセレクト!初心者におすすめのアコースティックギター16選」

お店での試奏の進め方

試奏に慣れていなくても大丈夫です。次の順に進めると、落ち着いて比べられます。

  1. 店員さんに、初心者であること、弾きたい曲の雰囲気、予算を伝えます。
  2. 候補を2〜3本に絞ってもらいます。
  3. 椅子に座り、1本ずつ抱えて、体に無理なくなじむかを確かめます。
  4. 弦を1本ずつゆっくり鳴らし、音の伸び方や響きの好みを聞きます。
  5. 簡単なコードを、いくつか押さえて鳴らします。押さえ方は、ギター初心者が最初に覚えたいコードは?基本の8コードと押さえ方のコツで確認できます。弾けないときは、店員さんに弾いてもらい、音を聞くのも一つの方法です。
  6. 低いフレットを押さえ、ビビリや、押さえにくさがないかを確認します。
  7. ほかの候補も、同じ動きで弾き比べます。感じたことをメモに残します。
  8. すぐに決めなくても構いません。迷うときは、いったん持ち帰って考えましょう。

新品と中古の考え方

初めてのギターは、新品だけでなく中古という選択肢もあります。新品は、状態がよく、保証がつくことが多い利点があります。中古は、同じ予算で上位のモデルが手に入ることがありますが、ネックの反りや、フレットの減り、割れなど、状態の確認が必要です。見た目だけでは判断しにくいので、楽器店で、状態をよく確認して選ぶとよいでしょう。

初心者がやりがちな失敗と直し方

多くの人がつまずきやすい点を、直し方と一緒にまとめます。

  • 見た目や人気だけで決める:実際に抱えて弾くと、印象が変わることがあります。見た目に加えて、構えやすさと音も確かめます。
  • 大きなギターを選び、構えにくくなる:体格に合わないと、弾くのがつらくなります。一回り小さなタイプも試します。
  • 安さだけで決めて、弾きにくい:弦高が高いと、押さえるのに力が要ります。調整してもらえるかを、購入前に確認します。
  • 試奏せずに、通信販売だけで決める:返品の条件や調整の対応を事前に確認します。可能なら、似たタイプを店で試してから選びます。
  • 付属品を揃え忘れる:チューナーやケースがないと、練習を始められません。本体と合わせて、必要なものを確認します。
  • 周りの評価を気にしすぎる:人によって、合うギターは違います。自分の手と耳で確かめた感覚を、大切にします。
  • 専門用語が分からないまま決める:弦高、ネック、単板などの言葉が分からないときは、ギター用語集 初心者がまず知りたい基本の言葉で確認すると、店員さんの説明も理解しやすくなります。

購入時に一緒に揃えたいもの

  • チューナー:毎回の練習で使います。
  • ピック:数種類あると、好みを探せます。
  • 替え弦:切れたときや、交換時期に備えて、1セットあると安心です。
  • ストラップ:立って弾く場合に必要です。
  • ケース:持ち運びや保管に使います。付属しているかを確認しましょう。

購入後の調整

購入した店舗で、弦高やネックの状態を見てもらい、必要なら調整してもらうと、弾きやすさが大きく変わることがあります。弦高が高いと、弦を押さえるのに強い力が必要で、初心者には負担になりやすいからです。購入時に、調整や、初期のメンテナンスについて、店員さんに聞いてみましょう。

エレアコという選択

アコースティックギターには、ピックアップ(マイク)がついていて、アンプやスピーカーにつなげる「エレクトリック・アコースティックギター(エレアコ)」もあります。ライブや人前で弾く機会がある人に向いています。自宅で弾くだけなら、アコースティックのみのモデルでも十分です。どこで、どんなふうに弾きたいかを考えて、選ぶ基準にしましょう。

選ぶ前に整理しておくこと

  • 予算:本体だけでなく、必要な付属品の費用も含めて考える。
  • 弾く場所:自宅だけか、人前でも弾くか。
  • 弾きたい曲やジャンル:弾き語りか、指弾きか。
  • 手の大きさや体格:ボディサイズやネックの握りやすさに関わる。

これらを整理してから店に行くと、店員さんにも相談しやすく、自分に合った1本を見つけやすくなります。迷ったときは、複数の候補を実際に手に取って、弾き比べてみてください。

スチール弦とナイロン弦の違い

アコースティックギターには、主に、金属の弦(スチール弦)を使うものと、ナイロンの弦を使うクラシックギターがあります。ナイロン弦は、指への当たりが柔らかく、ネックが太めで、弦の間隔が広い傾向があります。スチール弦は、明るく張りのある音で、弾き語りやポップスなどでよく使われます。弾きたい音楽や、好みの音色を考えて、選びましょう。

購入前のチェックリスト

  • 弾きたい曲や、弾く場所を整理しましたか。
  • 本体だけでなく、付属品を含めた予算を考えましたか。
  • 座って構えたとき、ボディの大きさに無理はありませんか。
  • ネックを握ったとき、指先が弦に届きますか。
  • 低いフレットで、軽い力で音が出ますか。
  • コードを鳴らして、音を気に入りましたか。
  • 調整やアフターサービス、返品の条件を確認しましたか。
  • すぐに決めず、複数の候補を比べましたか。

すべてに「はい」と答えられなくても構いません。迷う点を店員さんに伝えると、候補を絞りやすくなります。

チェックリストは、お店に行く前にスマートフォンのメモなどに書き写しておくと、当日に確認しやすくなります。試奏中に感じたことも、同じメモに残しておきましょう。あとで候補を比べるときに役立ちます。

買ったあとの最初の1週間メニュー

目安としての一例です。無理のない範囲で進めましょう。

  1. 1日目:座って無理のない姿勢でギターを抱え、チューナーで音を合わせます。標準的な調弦では、6弦から順にE、A、D、G、B、Eです。
  2. 2日目:開放弦をゆっくり鳴らし、押さえやすいコードを一つ押さえて、音を出してみます。
  3. 3日目:もう一つコードを足して、2つのコードを交互に押さえます。
  4. 4日目:短い時間で、前日までの内容を繰り返します。指先が疲れたら、休みます。
  5. 5日目:気になった点を見返します。弾きにくさやビビリが気になるときは、購入した店に相談します。
  6. 6〜7日目:短い時間でも、毎日触れて、楽器に慣れていきます。

指先が痛くなったら、休みましょう。痛みやしびれが続くときは、医師に相談してください。

よくある質問

予算は、どのくらい見ればよいですか。

本体の価格帯は幅広く、付属品の費用も含めて考えるのが基本です。楽器店で、予算を伝えて、相談してみましょう。

ネットで買っても大丈夫ですか。

店舗で試奏してから買うのが安心ですが、ネット購入も可能です。返品の条件や、調整の対応を、事前に確認してください。

小柄でも、ボディが大きいギターは弾けますか。

弾けますが、構えにくく感じることがあります。ボディが小さめのモデルを、試してみるのもおすすめです。

試奏のとき、何を弾けばよいですか。

上手に弾く必要はありません。開放弦をゆっくり鳴らしたり、簡単なコードを押さえたりするだけで、構えやすさや音の好みは確かめられます。弾けないときは、店員さんに弾いてもらうのも一つの方法です。

初心者セットは、買ったほうがよいですか。

内容は商品によって異なります。チューナーやケースなど、必要なものが含まれているかを確認して、足りないものがあれば別に揃えましょう。セットにこだわらず、本体の弾きやすさを優先する考え方もあります。

まとめ

初めてのギター選びは、迷うことが多いものです。まずは、自分が弾きたい音楽と、予算、弾く場所を整理して、実際に手に取って選びましょう。

購入後の最初の一歩

ギターを手に入れたら、まずチューニングを合わせ、簡単なコードを数個押さえてみましょう。最初は音が出しづらくても、毎日少しずつ触れることで、楽器と手が馴染んでいきます。

試奏のときに伝えておきたいこと

楽器店で試奏するときは、初心者であること、予算、弾き語りをしたいのか、ソロで弾きたいのかなどを店員さんに伝えておくと、合いそうな候補を紹介してもらいやすくなります。わからないことは遠慮なく質問してみてください。

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