動画で応募できるオーディションでは、演奏に加えて、自己紹介や自己PRの動画を求められることがあります。「何を話せばよいのか」「どのくらいの長さがよいのか」と迷って、手が止まる人もいるでしょう。
この記事では、動画の中で「話す部分」に絞って、内容、長さ、構成の考え方をまとめます。演奏そのものの録り方は、ギター演奏動画・デモ音源の録り方で説明しているので、ここでは触れません。
ここで紹介する長さや順番は目安です。募集要項に指定がある場合は、必ず要項を優先してください。
最初に募集要項で確認すること
話す内容を考える前に、募集要項で次の点を確認します。
- 自己紹介の動画は必要か。演奏動画の中に含めるのか、別の動画にするのか。
- 動画の長さの上限はあるか。
- 話す内容の指定(自己PR、志望動機など)はあるか。
- ファイルの形式と、提出の方法は何か。
- 顔を映すことが求められているか。
指定が細かい募集もあれば、ほとんど指定がない募集もあります。指定がある部分は要項どおりにし、ない部分を、以下の考え方で決めていきましょう。
長さの目安と、全体の構成
指定がない場合、自己紹介は30秒から1分程度が目安です。自己PRを含めても、1分から2分以内におさめると、見る側の負担が少なくなります。審査では多くの動画を見ることもあるため、短く、要点がはっきりしているほうが伝わりやすいでしょう。
全体の構成は、次の5つの順番が使いやすいです。()内の秒数は、合計で1分前後になるようにした目安です。
- 名前と担当を伝える(5秒ほど)。
- これまでの経歴や活動を伝える(10秒から15秒)。
- 強みや、自分らしさを伝える(15秒ほど)。
- 応募の理由と、やりたいことを伝える(15秒ほど)。
- 締めの一言を伝える(5秒ほど)。
パートごとの話す内容
名前と担当
最初に、聞き取りやすい声で、名前と担当を伝えます。名前は、ゆっくり話してください。「ギターを担当しています」「弾き語りをしています」のように、立ち位置を一言添えると、あとの話が理解しやすくなります。
経歴と活動
ギターを続けてきた期間や、ライブ、動画投稿などの活動を、事実のまま話します。細かく並べすぎず、特に伝えたいものを一つか二つ選びましょう。活動が少ない場合は、練習を続けている習慣や、最近挑戦していることを話すとよいでしょう。
強みと自分らしさ
「リズムを大切にしています」「自作曲を作っています」のように、具体的に話します。「頑張ります」だけでは、ほかの応募者との違いが伝わりにくくなります。演奏する動画の内容と、話す内容がつながっていると、説得力が増します。
応募の理由とやりたいこと
そのオーディションに応募した理由を、募集要項を踏まえて話します。「いつまでに、何をしたいか」を入れると、目標がはっきり伝わります。大きな夢だけでなく、最初の一歩になる目標も添えましょう。
締めの一言
最後は、「よろしくお願いします」など、短い言葉で締めます。長く話し続けると、まとまりがなくなります。切りのよいところで、はっきり終えましょう。
話し方と画面の整え方
内容が整っていても、聞き取りにくいと、伝わりません。話す部分では、次の点を意識してください。
- ふだんより少しゆっくり、一文を短く話す。
- カメラのレンズを見て話す。画面の自分を見ると、目線が下がりやすい。
- 周りの音が少ない場所で、声が小さくならないようにする。
- 顔が見える明るさにする。逆光は避ける。
- 背景に、住所や学校名が分かる物が映らないようにする。
- 服装は、清潔感のあるものを選ぶ。
上手に話すことより、聞き取りやすく、誠実に話すことが大切です。話し方に自信がなくても、短くまとめれば、十分に伝わります。
原稿づくりと練習の手順
話す内容は、次の手順で準備すると、まとまりやすくなります。
- 話したいことを、箇条書きで書き出す。
- パートごとに、1文から2文にまとめる。
- 声に出して読み、かかる時間を計る。
- 長いときは、削る。ほかの人でも言える内容を削り、自分だけの内容を残す。
- 何回か撮影して、見返す。
- 家族や友人に見てもらい、分かりにくい点を聞く。
原稿を丸暗記すると、棒読みになりやすくなります。キーワードだけを覚えて、あとは自分の言葉でつなぐほうが、自然に聞こえます。
書類のプロフィールと、動画で話す内容は、そろえておきましょう。違いがあると、見る側が戸惑います。書き方は応募用プロフィールの書き方を参考にしてください。
提出前のチェックリスト
撮影が終わったら、提出の前に、次の点を確認します。
- 指定された長さと形式になっているか。
- 名前が、はっきり聞き取れるか。
- 音が割れたり、小さすぎたりしていないか。
- 住所や電話番号など、必要以上の個人情報を話していないか。
- ほかの人の顔が映り込んだり、使用が許されていない音楽が流れたりしていないか。
- 事実と違うことを話していないか。
- 提出先と締め切りは、募集要項どおりか。
提出先が正しい主催者のものか、費用や素材の扱いに不明な点がないかも、あわせて確認しましょう。確認したい点は契約と費用の注意点にまとめています。未成年の人は、提出の前に保護者とも確認してください。未成年・10代がオーディションに応募するときのポイントも参考になります。
よくある質問
原稿を見ながら話してもよいですか?
募集で禁止されていなければ、見ながら話すことも可能です。ただし、読んでいる様子が目立つと、伝わりにくくなります。全文ではなく、箇条書きのメモを使い、時々カメラを見るようにしましょう。
実績が少ないときは、何を話せばよいですか?
続けている練習、最近挑戦したこと、これからやりたいことを話してください。実績の多さだけが見られるとは限りません。事実をそのまま、自分の言葉で伝えることが大切です。
自己紹介は、演奏の前と後のどちらに入れますか?
募集要項に指定があれば、それに従います。指定がない場合は、演奏の前に短く入れる形が一般的です。ただし、主催者によって求められる形は異なるため、迷うときは問い合わせて確認してください。
話すのが苦手でも大丈夫ですか?
上手に話すことより、聞き取りやすさと内容が大切です。短くまとめて、何度か撮り直せば、落ち着いて話せるようになります。
まとめ
応募用の自己紹介動画は、次の流れで考えると、まとまりやすくなります。
- 最初に、募集要項で長さや内容の指定を確認する。
- 名前と担当、経歴、強み、応募の理由、締めの順で構成する。
- 全体は1分前後を目安に、短くまとめる。
- ゆっくり、カメラを見て、聞き取りやすく話す。
- 提出前に、長さ、音、個人情報、事実の確認をする。
演奏の準備とあわせて、話す部分も早めに練習しておくと、落ち着いて撮影できます。日程の立て方はオーディションまでの4週間の練習プランが役に立ちます。掲載中のオーディション情報は、音サポ!のオーディション一覧で確認できます。
