オーディションの選曲はどう決める?自作曲かカバーか、曲の長さと1曲目の選び方

オーディションに応募すると決めたものの、「どの曲を弾けばいいのか」で手が止まる人は多いはずです。自作曲とカバーのどちらがよいのか、何分くらいの曲にするのか、1曲目には何を選ぶのか。考えるほど迷ってしまいます。

この記事では、ギターや弾き語り、バンドでオーディションに出る人に向けて、選曲の考え方を順番にまとめます。募集要項の確認から、自作曲とカバーの違い、曲の長さの目安、1曲目の選び方、決めるまでの手順までを扱います。選曲に唯一の正解はありません。あくまで考えるための手がかりとして使ってください。

1. 最初に募集要項で条件を確認する

選曲で最初にやることは、好みで曲を探すことではなく、条件を読むことです。次の点を書き出しておきます。

  • 自作曲に限るのか、カバー曲でもよいのか。
  • 演奏時間の上限は、1曲あたりか、合計か。
  • 提出する曲数は何曲か。
  • 弾き語りだけか、伴奏の音源を使ってよいか。バンドの場合は編成の人数に決まりがあるか。
  • 課題曲が指定されているか。

カバー曲を動画や音源で提出する場合の権利の扱いは、募集ごとに案内が異なります。要項に従い、分からないときは主催者に問い合わせてください。自作曲でも、共作の曲や、他人が作った素材を使った曲では、使ってよい範囲を確かめておくと安心です。

2. 自作曲かカバーか:それぞれの強みと注意点

自作曲の強みと注意点

自作曲は、その人にしかない個性がそのまま伝わります。新しい才能を探す目的のオーディションでは、自作曲が評価の材料になりやすい傾向があります。一方で、自分の曲の長所や短所は客観的に見えにくくなります。展開が長すぎたり、完成度が低かったりすると、その点が目立ってしまうこともあります。

カバー曲の強みと注意点

カバー曲は、聴き手がよく知っている場合があり、演奏の技術や歌の表現を比べてもらいやすい点が強みです。注意したいのは、原曲の印象が強く、比べられやすいことです。原曲をなぞるだけでは、自分らしさが見えにくくなります。アレンジを加えるときも、曲の良さを損なわない範囲にとどめましょう。

選ぶときの目安

  • 自作曲が必須の募集なら、迷わず自作曲を選びます。
  • どちらでもよい募集なら、いまの自分がいちばん自信を持って弾ける方を選びます。
  • 2曲出せる募集なら、1曲ずつ出して、違う面を見せる方法もあります。

3. 曲の長さはどのくらいが目安か

時間の上限がある募集では、その範囲に収めることが前提です。上限がない場合も、3〜4分ほどに収まる曲が選びやすい、というのが一つの目安です。審査する人は多くの応募を聴くため、早く魅力が伝わる構成のほうが印象に残りやすくなります。

  • 最初の15〜30秒で、曲の雰囲気と自分の持ち味が伝わるかを確かめます。
  • 前奏や間奏が長い場合は、短くできないかを考えます。
  • 時間を超えそうなときは、曲の良さが残る形で、2番を省くなどして調整します。
  • ストップウォッチで通して測ります。本番は緊張でテンポが変わりやすいので、メトロノームの使い方の練習で、テンポを安定させておくと役に立ちます。

規定の時間を超えると、途中で切られたり、審査の対象外になったりする場合があります。時間の決まりは、特に慎重に守ってください。

録音するときは、イヤホンなどで聴き返し、自分の演奏を客観的に確かめます。聴き返すと、練習中には気づかなかったテンポの揺れや、音の濁りが見つかります。曲の長さを決める作業は、演奏の粗を見つける作業にもなります。気になる点を一つずつ直し、時間内に収まる形へ整えていきましょう。

4. 1曲目(または1曲だけ)に何を選ぶか

1曲目は、審査する人が最初に受け取る印象になります。次の4つの視点で考えてみましょう。

  1. 安定して弾けること。練習では何度弾いても止まらずに通せる曲を選びます。本番は普段より緊張するため、練習で少し余裕のある難しさが目安です。
  2. 出だしで引きつけること。最初の数小節で、曲の世界が伝わる曲が向いています。
  3. 持ち味が出ること。弾き語りなら、歌いやすいキーに合わせます。カポを使うと、押さえやすい形のまま音の高さを変えられます(カポの使い方を参照)。
  4. 2曲目との違い。2曲出せる場合は、1曲目で代表的な面を見せ、2曲目でテンポや雰囲気の違う面を見せると、幅が伝わります。

難しい曲を選べば評価が高くなる、とは限りません。ミスなく気持ちよく弾き切った演奏のほうが、伝わることも多くあります。

5. 選曲を決めるまでの手順

  1. 募集要項の条件を書き出す。
  2. 条件に合う候補を、3〜5曲ほど選ぶ。
  3. 候補を通して弾き、録音して聴き返す。時間も測る。
  4. 信頼できる人に聴いてもらい、印象を聞く。
  5. 1曲に絞り、本番までは入れ替えない。

曲が決まったら、仕上げの計画を立てます。オーディションまでの4週間:ギター練習プランの立て方を使うと、残りの期間で何をするかが整理できます。録り方は演奏動画・デモ音源の録り方を見てください。

よくある質問

好きな曲と得意な曲では、どちらを選べばよいですか?

迷うなら、得意な曲を優先してください。気持ちが入る好きな曲は大切ですが、弾き切れなければ魅力が伝わりません。好きで、なおかつ安定して弾ける曲があれば、それが最適です。

自作曲が1曲しかありません。それでも応募できますか?

1曲だけ提出する募集なら、問題ありません。2曲必要な募集では、条件に合うカバー曲を加えられるかを要項で確認します。まずは1曲を丁寧に仕上げましょう。

カバー曲を自分流にアレンジしてもよいですか?

アレンジを認めるかどうかは募集によって異なります。禁止されていなければ、可能な場合が多いです。ただし、原曲の魅力を損なわないことと、無理のない難しさにとどめることを意識してください。

直前に曲を変えてもよいですか?

提出前なら変更できますが、おすすめはしません。新しい曲は、仕上がるまでに時間がかかります。変えるなら、残りの期間で十分に練習できるかを先に考えてください。

まとめ

選曲は、募集要項の条件を確認することから始まります。自作曲とカバーには、それぞれ強みと注意点があります。曲の長さは時間の規定を守り、出だしで魅力が伝わる構成を意識します。1曲目は、安定して弾けて、持ち味が出る曲を選びましょう。候補を録音して聴き返し、1曲に絞って仕上げていけば、迷いは減っていきます。

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